巷で話題の「新しい文章力の教科書」を読んだので参考になったこと、良かったことなどをまとめてみようと思います!自分の備忘録として「ずっと覚えておくべきこと」をまとめます。
唐木 元 インプレス 2015-08-07
第1章 書く前に準備する
文章を書くときに「どういう文章を理想とするか」について書かれていました。
- 良い文章とは完読される文章と定義し、完読される文章作りに主眼を置く。
- 完読される文章は読み手のニーズに応えており、内容の過不足がない文章。
- 文章は事実、ロジック、言葉遣いの順番で価値を生む。価値を生み出すために「事実」を担保しなければならない。
第2章 読み返して直す
見た目、読み味など「読まれる文章」となる工夫が書かれていました。
- 漢字が多すぎると黒く難解に、逆にひらがなやカタカナが続くと白く間が抜けた印象を与えるためバランスを意識する。今は白く開けた文章とする傾向にある。
- 「の」の重複は2回までとする。3回を超えるとくどさが出るため違う表現とする
× 私のおばさんの三女の会社の社長は有名人です。
〇 私のおばさんの三女が勤めている会社の社長は有名人です。
- 語尾が重複して、同じような終わりになると読みづらさを与えるため解消する工夫をする。
× 朝起きたらまずストレッチをして、すると体が軽くなって、あれってもしかしてこういうことだったのかと気付いて
〇 朝起きたらまずストレッチをし、すると体が軽くなって、あれってもしかしてこういうことだったのかと気付いたんです。
- 修飾と被修飾の関係のことを掛り受けという。掛り受けは近くに配置し、関係を明示するために「、(読点)」を設ける。修飾語が現れた後に被修飾語が現れないと読者にとってストレスになる。
× 美しい日本の私
〇 美しい日本の、私
- 一部のみを修正した場合でも全体の流れの確認を怠らず、冒頭から読み直す。
第3章 もっと明快に
- 接続助詞「が」には逆接の印象が強いため、順接では使わないようにする。なお、丸ごと削除しても意味が通じる場合もある。
△ この数週間自宅でゆっくり過ごすことができずにいたが、今週末は久々の休みだ。
- 修飾語句は長い順番につなげる。
× 貴重な80年前の保存状態がいい直筆原稿が発見された。
〇 保存状態がいい80年前の貴重な直筆原稿が発見された。
第4章 もっとスムーズに
特段メモしておくべきことはありませんでした。「わからないことは書かない」、「一般的でない言葉を説明なしに使わない」など前提として知っていることに期待してはいけない旨のことが書かれていました。
第5章 読んでもらう工夫
最後の仕上げとしてテクニックが書かれていました。
- 名詞と呼応する動詞を選ぶとこなれ感が出る。コーヒーなら「淹れる」、抹茶なら「点てる」、洗濯機なら「回す」、将棋なら「指す」など
感想
- 完読される文章を書くために意識していること、配慮していることが多すぎて「これ全部クリアして文章書くの無理だろ…?」と思いました。
- 基本的に正しく読みやすい文章の書き方について触れており、「修飾語句は大きく長い順に」や「助詞の使い分け」など、正しく読みやすい文章とするための「具体的な方法」が示されていました。
- ①「の」は3連続で使わない、②ひらがなと漢字のバランスに気をつける、③順接の「が」は使わない、④語尾の重複を避ける、⑤掛り受けの距離を近づける、これから意識して文章を書きたいと思いました。
唐木 元 インプレス 2015-08-07