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【H28、回答例】曲げ破壊とせん断破壊についてメカニズム・特徴を示し、脆性的な破壊を防止するために必要な設計上の留意点【技術士・建設部門 コンクリート Ⅱー1-7】


 

 こんにちは、masaです。技術士二次試験の対策として過去問の回答例を準備するということをしています。回答例集はこちらからどうぞ。

 なお、内容については独断と偏見まみれのため、自己責任により参考にしていただければと思います。

 内容については、もっといい回答が思い浮かんだら変更したりします。

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問題文(全文)

「Ⅱー1-7 鉄筋コンクリートはり部材の曲げ破壊とせん断破壊について、それぞれのメカニズムと特徴を示し、脆性的な破壊を防止するための設計上の留意点を述べよ。」

 

 

(1)曲げ破壊

  • 曲げモーメントは圧縮側はコンクリートが負担し、引張側は鉄筋が負担する。
  • 載荷点付近でひび割れが生じ、鉄筋に応力が集中し、鉄筋が降伏する。
  • 鉄筋量により圧縮側コンクリートの破壊あるいは引張側鉄筋の破断により破壊する。
  • いずれの場合でも段階的に破壊に至る。

 

(2)せん断破壊

  • せん断力はコンクリートとせん断補強筋が負担する。
  • 鉄筋の降伏がないまま、コンクリートがひび割れ、その直後破壊に至る。
  • せん断スパン比が小さいと曲げモーメントよりもせん断力が卓越して伝達されるので注意が必要である。

 

(3)脆性的な破壊の防止

  • 靭性的な破壊である曲げ破壊となるように設計する。
  • せん断スパン比が小さくならないようにする
  •  小さくなる場合はせん断補強筋の配筋を調整する。

 

解説(と思っています。)

ざっくりとした要旨

  • 曲げ破壊:粘り強さがある(靭性があり、脆性的ではない)→破壊・崩壊に至る前にひび割れが入り、ひび割れにより補修が必要なことに気づくことができる。
  • せん断破壊:粘り強さがない(靭性がなく、脆性的である)→ひび割れ発生、即、破壊のため、補修する余地がない。
  • せん断破壊させないために軸方向に直交する方向の帯筋(一周で完結する鉄筋)・フープ筋(一周で完結せず、らせん状に何重にもなっている鉄筋)の配置体積(ピッチを密にする、太径を使用する)あるいは配置強度を増やす。
  • 余談だが、最近は強度というよりも体積によって拘束していることが肝要というような風潮が高まりつつある。

 

原文(案)

1.曲げ破壊のメカニズムと特徴

 梁部材に曲げモーメントが作用すると圧縮側はコンクリート、引張側は鉄筋によって抵抗する。曲げ応力が卓越する載荷点付近でひび割れが発生し、鉄筋の降伏に至り、配置した鉄筋量により圧縮側のコンクリートの破壊あるいは引張側の鉄筋の破断のいずれかとなる。

 いずれの破壊モードの場合でもコンクリートのひび割れ以後であり、段階的に破壊に至る。コンクリートのひび割れ等劣化が表面化するため破壊の前に補修することが可能である。

2.せん断破壊のメカニズムと特徴

 はり部材にせん断力が作用するとコンクリート、せん断補強筋がせん断抵抗を示す。破壊状態はほとんど変位しないまま、斜めひび割れの発生直後に破壊に至る。

 破壊に至るまでに補修する時間的猶予が少ないため、曲げモーメントに比べてせん断力が卓越して伝達する小さなせん断スパン比の構造となる場合は断面設計に留意する必要がある。

3.脆性的な破壊を防止するための設計上の留意点

 靭性的な破壊である曲げ破壊が先行するように断面設計する。具体的にはせん断スパン比が小さくなるように設計しないことや危険箇所にはせん断補強筋の配筋量を増加させることが挙げられる。

(全24文字×23行)

 

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