思考酒後

自分に入ってきた情報を定着、深化するために文章化

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カウントダウンのはじまり


四半期に一回している会議で、私の出向期間中での最後の会議が終わりました。その会議は私の出向している協会の会員会社の偉い人が集まる会議で、そのため資料の準備がとにかく大変。

資料の構成、図表の使い方、言葉のニュアンス、体裁。全てにおいて最大限の配慮をする。それ故に何度も資料を作り直したりするし、その資料を修正することで関連資料もまた作り直したりする。既に印刷が終わっていたとしても。

そのせいか会議前は全員がそれぞれに与えられた担当業務に全力。他のどんな会議よりも「誰が、いつ、どんな」資料にするかの情報共有を密にして、お互いの役割の明確化を細かく行う。お互いの準備が整うことで一回の会議資料が完結する。資料準備時の緊張感、切迫感があってヒリヒリするけどそれが好きだったりもするし、それがあるからこそ信頼と絆が深まっていく。

 

出向期間はあと丸2ヶ月ほど残ってはいるけど、出向当初、1番最初に味わったこの会議の準備の大変さも、今回を最後に、もう味わうことはないだよなぁ。いよいよ出向も終わりが近づいてきた。

出向して学んだことはとても大きい。

 

1番は色んな人に触れられたことだと思う。会員会社の技術系の人を見て、将来的にどのくらいの技術力を要求されるのかがよく分かった。つまり今の自分がどうなのか評価することができるようになり、今の自分の技術でも意外と通用する部分もあるし、当然足りない部分がある事も基準ができたことでわかるようになった。

出向元にいて閉鎖的な環境で、比較対象のない世界で暮らしていたら感じられなかったことだと思うので貴重な体験をさせてもらった。

10年とか20年とかの時間を費やして追い求めるべき理想ができて、これからの日常を過ごしていく上での指針になるように思う。同時に自分の人生において莫大な時間、労力を費やして得たいものがある仕事に付けたのはかなり幸せなんだと思う。

 

出向先での業務はあと2カ月残ってるし、課題もまだ合って油断している隙はない。短期的に処理していくべきこととは別軸で長期的(といってもあと2カ月)には出向先に自分の仕事を通して還元していきたいと思っている。

出向先は協会で、協会は約30年前にでき今日に至っている。協会内で開発した技術は出向元で活用され、出向元の会社の利益を生み出している。私がこの業界・仕事と関わりあいのないときから出向元の繁栄を支えているわけで、出向先である協会に「何か」を残したい。

また、先に挙げたように協会にいて会員会社の技術の人と交流できたからこそ今後の指針、目標を見出すことができた。 そういう意味でも協会に「何か」を残したいと思ってる。

 

その「何か」の筆頭は「引継ぎ書」に該当すると思う。

出向先の私のポジションは1年ごとに6社で持ち回りで仕事を回している。そのため毎年、「引継ぎ書」が残されている。私も前任者の「引継ぎ書」を少なくとも10回以上読み直した。仕事の内容、期日・期間、頼るべき担当者等の仕事の要点が書いているからだ。仕事は基本的に口頭では漏れる部分があるので、口頭の再確認と補足という位置づけで文書が必要だと思っている。私の後任者も私の「引継ぎ書」を何度も読み直すだろう。その時に事実と相違がなく、わかりやすく、数量的表現を用い曖昧さを排除し、業務内容のできるだけ多くをカバーした引継ぎ書を書きたいし、それが私の最大限の貢献だと思う。前任者の残しくれた良さを残しつつ、私が加えていくべき部分を加筆して「私の1年の集大成」を残していけたらと思う。

 

業務はまだあるし、期間もあるので残りミスなく正確かつ丁寧に仕事を進められたらと思う。私にとって特殊な経験の多い1年だった。