思考酒後

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一級建築士:中立軸の位置(降伏時、全塑性時)、例題1(構造)


降伏するときの曲げモーメント(My)時の中立軸の位置と全塑性曲げモーメント(Mp)の中立軸の位置を求めよ。

 

 

 

降伏曲げモーメント時(My)

 下図のように上部の断面のほうが大きいので、下側・引張側のひずみ(応力)が先行して降伏に達する。また、降伏に至るまでは、中立軸は図心の位置となる。

 図心の位置yはSy/ΣA=yとなる。ここでSy:断面一次モーメント、ΣA:合計断面積である。

 

 

断面一次モーメントの算出(計算)

 ΣA=A1+A2=100×300+300×100=300×100×2mm^2

 Sy=A1×y1+A2×y2=300×100×150+300×100×(300+50)=300×100×500

 y=Sy/ΣA=300×100×500/300×100×2=250mm(下端からの位置)



 

断面一次モーメントの算出(図)

 四角の図心は対角線の交点で求められ、二つの物体の縦方向の図心は中間であることによって求められる。







全塑性時曲げモーメント時(Mp)

 全塑性曲げモーメント時とは中立軸の上下で全ての断面が圧縮降伏あるいは引張降伏している状態を示し、圧縮側と引張側の力は偶力となり必ず釣り合う。

 力は断面積と応力の和で、応力は圧縮側も引張側も同じσyであることから断面積が等しくなる位置が中立軸となる。

 今回は求めやすい形状となり下端から300mmの位置であることが分かる。

 全面積=60,000mm^2、半分の面積=30,000mm^2

 下から面積を追っていくと100x=30,000、x=300(mm^2)