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RC巻立て工法・鋼板巻立て工法の設計上・施工上の留意点について【技術士・建設部門 コンクリート】


 技術士・建設部門 コンクリートにおいて頻出である耐震補強という単元の対策として、耐震補強工法の一つであるRC巻立て工法・鋼板巻立て工法について調べたのでまとめます。

 

 

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RC巻立て工法

工法の概要

 RC巻立て工法は、既存橋脚躯体の周囲を鉄筋コンクリートで巻立て、橋脚の耐力や変形性能を向上させる工法である。

 

設計上の留意点

  • 巻立てによる断面の増加に対して建築制限等の制約を受ける場合や自重の増加に注意する必要がある。
  • 橋脚基部の曲げ耐力補強が必要な場合は、巻立て部に配置する軸方向鉄筋をフーチングに定着させる。

 

施工上の留意点

  • 一体性を担保するために既設コンクリートに対して表面処理を施すとともに、巻立て部コンクリートの養生等にも注意を払う。
  • 乾燥収縮によって巻立てコンクリートにひび割れが発生する場合があるため、コンクリートの配合、打設および養生の各段階において、有害な乾燥収縮ひび割れが発生しないような配慮をする必要がある。 

 

メリット

  • 鉄筋コンクリートが主要補強材であるため、施工が比較的容易であり、補強後の維持管理も行いやすい

 

 

鋼板巻立て工法

工法の概要

 鋼板巻立て工法は、既存橋脚躯体の周囲を鋼板で巻立て、鋼板と既設躯体間に無収縮モルタル等で充填し、橋脚の耐力と変形性能を高める工法。

 

設計上の留意点

  • 橋脚基部に対する曲げ耐力補強の必要性に応じて、アンカー筋を介してフーチングに定着させ、基部断面の耐力を向上させる場合がある。
  • 注入材が確実に注入されるように断面寸法、高さ、注入材の流動距離等を考慮する。

 

施工上の留意点

  • 長期的に鋼板の腐食等の問題が懸念されるため、防食対策に十分に配慮する必要がある。
  • 注入材が確実に注入されるよう木製ハンマーで鋼材を軽打する。

 

メリット

  • 巻立て部を薄くできるため、建築限界等の制約があっても適用しやすいことや、巻立てによる自重の増加が少ないことである。

 

RC巻立て工法・鋼板巻立て工法に共通する設計上の留意点

  • 仮設工を要する場合(河川内など)は工期が費用に大きく影響するため事前に十分検討して設計する。
  • 設計と現場での相違が生じることを想定し、構造計算上影響のない範囲を明示する必要がある。

 

RC巻立て工法・鋼板巻立て工法に共通する設計上の留意点

  • 断面寸法が守られるように鋼材の設置位置を確認し、作業中に移動しないように留意する。
  • 鋼材の防錆および変形に留意して保管する。

 

参考文献一覧

http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/k00360/happyoukai/H21/ronbun/4-13.pdf

https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/about/contract/pdf/document_02.pdf

http://www.pwrc.or.jp/yougo_g/pdf_g/y0912-P054-054.pdf